解説本

デカルト『省察』を読む

問いでたどる解説本

デカルトの『省察』(『第一哲学についての諸省察』)を、書かれた順に、一つずつ問いを立てながら読み進める解説本です。序章と全6章・附録の計32節に、巻末の用語が付きます。序章で、この作品を読むための背景を押さえたうえで、すべてを疑うところから、「我あり」、神の存在、誤りの原因、物体の存在、心と身体の区別まで、思考の道筋を一つずつたどります。

本文中の引用は、すべて古典書房の翻訳HTML『第一哲学についての諸省察』の訳文によります。サイトには、この本の話題に関連する記事を7本、無料で公開しています。目次の「関連記事」から、そのままお読みいただけます。

デカルト『省察』を読む
問いでたどる解説本

HTMLファイル(1ファイル)。ご購入後は、古典書房のサイト内でもお読みいただけます。

目次

はじめに

『第一哲学についての諸省察』(『省察』)は、デカルトが、神の存在と、心と身体の区別を、人間の理性だけで確かめようとした作品です。六つの省察は、日をまたいで進みます。語り手は、ひとりで考え続け、前の日の考えを受けて、次の日の考えを始めます。読み進めてみると、なぜここまで徹底して疑うのか、疑ったあとに残るものは何か、そこから神や物体の存在へどうやって進めるのか、といった疑問が、次々に湧いてきます。

この本は、その疑問を、デカルトが書いた順に、一つずつ問いの形で立てながらたどるための案内です。翻訳HTMLは、この作品を、六つの省察と、附録に分けています。この本は、それにしたがって、六つの章と附録の章に分けました。その前に、この作品を読むための背景を短くまとめた序章を置き、巻末には、引っかかりやすい言葉の手引きとして「用語」を付けました。各章の中は、その箇所で立ち上がる問いを見出しにした節に分かれています。

どの節から読み始めても、その節で何が問われているのかが分かるように書いていますが、『省察』は、前に確かめたことを土台にして次へ進む作品なので、順に読むことをおすすめします。

読むための手がかりを、一つだけ先に示しておきます。この作品の語り手は、確かだと思っていたことを、いったんすべて疑います。そのうえで、疑っても疑いきれないものを探し、それを足がかりに、一歩ずつ、確かなことを積み直していきます。今どの段階にいるのか、つまり、まだ疑っている段階なのか、何かを確かめた段階なのかを見失わなければ、この作品は、筋道をたどって読み通せます。

本文中の引用は、すべて翻訳HTMLの訳文によります。序章と用語には、訳文の外から補った説明が含まれますが、その部分は「原典の外の知識ですが」と断っています。引用のあとの(74頁)などの数字は、翻訳HTMLの底本の頁番号で、翻訳HTMLの「底本頁」表示と対応しています。気になった箇所は、翻訳HTMLで前後を通して読んでみてください。この本は、原典を読む代わりではなく、原典を読むための地図として書かれています。

デカルト『省察』を読む
問いでたどる解説本

HTMLファイル(1ファイル)。ご購入後は、古典書房のサイト内でもお読みいただけます。

記事一覧へ戻る