解説本
ライプニッツ『モナドロジー』を読む
問いでたどる解説本
ライプニッツの『モナドロジー』を、書かれた順に、一つずつ問いを立てながら読み進める解説本です。序章と全11章の計36節に、巻末の用語を付けました。各節の見出しは、その箇所で立ち上がる問いです。
本文中の引用は、すべて古典書房の翻訳HTML『モナドロジー』の訳文によります。サイトには、この本の話題に関連する記事を7本、無料で公開しています。目次の「関連記事」から読めます。
ライプニッツ『モナドロジー』を読む
問いでたどる解説本
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目次
- はじめに(このページの下に全文を掲載しています)
- 序章
- 1 『モナドロジー』は、いつ、どんな本として書かれたのか
- 2 『モナドロジー』が向き合った難問は、何だったのか
- 3 この本は、どんな順序で進むのか
- 第一章 単純なものとは何か(§1〜§7)
- 1 モナドとは、何なのか
- 2 モナドは、どのように始まり、どのように終わるのか
- 3 「モナドは窓を持たない」とは、どういうことか 関連記事
- 第二章 単純なものは、なぜ互いに違い、変化するのか(§8〜§13)
- 1 同じモナドばかりだと、なぜ困るのか 関連記事
- 2 単純なものの中に、どうして「多」があるのか
- 第三章 知覚と欲求(§14〜§21)
- 1 知覚と欲求とは、何のことか
- 2 機械の内部をいくら調べても、知覚が見つからないのはなぜか 関連記事
- 3 エンテレケイアと魂は、どう呼び分けられるのか
- 4 何も判明に意識しないとき、知覚はなくなっているのか
- 第四章 動物と人間(§22〜§30)
- 1 現在は、なぜ未来をはらんでいるのか
- 2 動物は、どのように「予期」するのか
- 3 人間は、何によって動物から区別されるのか
- 第五章 推論の二つの原理(§31〜§37)
- 1 推論は、どんな二つの原理に立っているのか
- 2 必然的な真理と事実の真理は、どう違うのか
- 3 「なぜそうなのか」という問いは、どこまで遡れるのか 関連記事
- 第六章 神(§38〜§48)
- 1 事物の「究極の理由」を神と呼ぶのは、なぜか 関連記事
- 2 神は、なぜ絶対に完全だと言えるのか
- 3 神の存在は、どう証明されるのか
- 4 永遠の真理は、神の意志で決まるのか
- 第七章 作用と受動、そして最善の世界(§49〜§55)
- 1 窓を持たないモナドの間で、作用と受動はどう語られるのか
- 2 神は、なぜこの宇宙を選んだのか
- 第八章 宇宙の鏡(§56〜§62)
- 1 同じ一つの宇宙は、なぜモナドの数だけ違って見えるのか 関連記事
- 2 モナドは、なぜ全体を表しながら、一部しか判明に知らないのか
- 3 魂は、なぜ自分の身体をいちばん判明に表すのか
- 第九章 生きた身体と魂の不滅(§63〜§77)
- 1 生きた身体は、人間の作る機械と何が違うのか
- 2 物質のどんな小さな部分にも、世界があるのはなぜか
- 3 魂は、身体を変えても、なぜ輪廻しないのか
- 4 生まれることも死ぬことも、なぜ「展開」と「包み込み」なのか
- 第十章 予定調和(§78〜§81)
- 1 魂と身体は、触れ合わずに、どうして一致して動くのか 関連記事
- 2 デカルトの考えは、どこで退けられるのか
- 第十一章 精神と神の国(§82〜§90)
- 1 精神は、ふつうの魂と何が違うのか
- 2 神と精神は、どんな関係を結ぶのか
- 3 自然の国と恩寵の国は、どう調和するのか
- 用語(巻末)
はじめに
『モナドロジー』は、ライプニッツが晩年に書いた、全90節の短い哲学書です。世界を成り立たせている最も単純なもの、すなわち「モナド」から出発して、魂、神、そして精神たちの国にまで、一節ずつ論を積み上げていきます。分量は少ないのですが、ほとんどの節が、前の節までの結論を土台にしているため、読み始めると、なぜそう言えるのか、その前提は何だったのか、という疑問が次々に湧いてきます。
この本は、その疑問を、ライプニッツが書いた順に、一つずつ問いの形で立てながらたどるための案内です。翻訳HTMLの概説は、この作品を十一のまとまりに分けています。この本は、それに沿って十一の章に分けました。その前に、この作品を読むための背景を短くまとめた序章を置き、巻末には、引っかかりやすい言葉の手引きとして「用語」を付けました。各章の中は、その箇所で立ち上がる問いを見出しにした節に分かれています。
どの節から読み始めても、その節で何が問われているのかが分かるように書いていますが、『モナドロジー』は、前に確かめたことを次の議論の土台にする作品なので、順に読むことをおすすめします。
読むための手がかりを、一つだけ先に示しておきます。この作品は、何かを前提として認めさせるのではなく、一つひとつの節で、これまでに言えたことから、次に言えることを引き出していきます。今、何が言えたところなのか、その結論が次の節でどう使われるのか、この二つを見失わなければ、全90節を、筋道をたどって読み通せます。
本文中の引用は、すべて翻訳HTMLの訳文によります。引用のあとの(§7)などの数字は、原典の節番号で、翻訳HTMLの各節の頭に付いている番号と対応しています。序章と用語には、訳文の外から補った説明が含まれますが、その部分は「原典の外の知識ですが」と断っています。気になった箇所は、翻訳HTMLで前後を通して読んでみてください。
まず序章で、この作品が書かれた経緯と、向き合った難問を確かめておきます。そのうえで、本文の最初の問い、ライプニッツが論じるモナドとは、いったい何なのか、に入りましょう。
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